「知り合いが、腰痛で、神経に当たってるって言われてるらしいんですが、先生のところで改善可能でしょうか?少しなら歩行、運転などできるようです。」 
と、上記の画像を送って来られました。
これは体を横から見たMRI画像で、真ん中の白い縦の線が中枢神経ですが、下の方で、黒く圧し潰されてます。
ありゃりゃりゃりゃ、これは本物のヘルニアですね。
4番と5番の間が飛び出て神経を圧し潰してます。
これは我々ではどうしようもありません。
「これ、即手術と言われませんでしたか?」と聞き返しました。
こういう人は、我々は安請け合いしては大変なことになります。
ゴッドハンドラインのゴールド会員以上とスポーツ傷害アドバイザーの皆さんはこんな人が相談が来たらくれぐれも注意して。
我々は、医師ではありませんから、診断も治療行為もできません。けど、患者さんは苦しさで藁をも掴む気持ちで。よく来られるんです。
ですが、そういう気持ちを利用して、儲けようとするバカ整体師がいます。
「こんなスゴイヘルニアを治せたら自分の経歴にハクが付く!俺スゴイ!」と考えるんでしょうね。しかし、結果は散々たるものです。まったく変化は起きません。
逆に悪化しますね。
ヘルニアと言うのは、神経障害のことなので、陰部神経がマヒなどすると、糞尿感覚マヒでお漏らしし続け一生オムツ生活ということにもなりかねません。
この状態で、腰の骨をボキボキとさせるスラストなど行おうものなら、さらに飛び出してしまい、さらに神経を圧迫して悪化させてしまいます。
その場で立てなくなり、救急車。
行きつく先は訴訟です。医師法違反ですから。例え医師だとしても、手術失敗したら訴訟で敗訴しますからね。
患者に罪はないです。安請け合いしたバカ整体師に非があります。絶対に勝訴はできません。
そして、その患者さんの人生を破壊します。一生オムツで過ごさせることになります。車椅子になるかも。
私はこういう方が直接来たときには、指一本触れません。動きを見ればすぐに分かりますから。アドバイスだけします。こないだ、77歳の股関節痛の女性が来た時も、そうです。「あ、股関節の軟骨が無い動きしてある!」ということで、一時的に痛みを取る方法を教えてたら、痛みが激減して大喜びされて、紹介者の方からお礼の電話が来ました。
これがプロです。触らないと分からないというのは、治療家としてまだまだです。みんなこのことを肝に銘じて研鑽を積んでください。
この方は、ここまで悪化したなら、この画像を撮ってもらった医師の指示に従って、手術で取り除いてもらう以外手はありません。
家でジッとして、時間かければ治るか?まず無理でしょうね。トイレに立つたびに悪化するから。
ここまでひどくなければ、炎症を取る方法を教えればすぐに治ります。
ヘルニアで痛みが出るのは炎症があるからです。
飛び出てるから痛いんじゃないわけ。炎症で痛む。
しかし、ここまでくればもう無理。
あとは、病院にお願いするしかありませんね。
今は、こんなヘルニアなら手術は簡単です。椎間板の前側から開いて内視鏡で終わります。
昔は腰側から切り開いて、骨を外して神経よけてと大変でしたが、今は簡単です。
これほどのヘルニアさんが来たら、我々治療家は、「これはも病院でしか無理ですよ。」と教えてあげてくださいね。私でもそう言うんですから。
その後、この方がどうなったかは分かりませんが、早く良くなられますようにお祈り申し上げます。