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医者に捻挫の治療を依頼される。「あれ?痛くない!何でですか?」

今朝、合気道の稽古で、

「あら?先輩久しぶりじゃないですか?」

「あ、おはようございます。寺川さん。」

この方、精神科医。

うちの合気道道場は医者や弁護士は多いのです。

「それが、馬から落馬して捻挫してですねぇ。靭帯が切れたみたいで、もう3週間も治らないんですよ。」

乗馬…、さすが医者の趣味は高尚。金持ちは違うね。

「あらぁ、大変でしたね。」

「治りますかね?どうしたらいいんですかね?」

「まぁ、そんなの今すぐに治りますけど。もう稽古始まるから。」

「マジですか?今すぐに? もう3週間も治らないのに?」

「整形では靭帯が切れたと言われたんでしょ?」

「いや、私、病院嫌いで、行ってないんですよ。行ってもどうせ靭帯切れてるカから安静に!と言われるだけで治せないのが分かってるから、信用してないんです(笑)。この痛みは多分靭帯切れてます。」

 

 

面白いでしょ?この先生。医者なのに、医者嫌い。医者を信用してないという。

優しい人だから、精神科医には向いてるかも。

合気道をやってる理由が、「我々は、いつ患者に襲われるか、分からないんですよ。」

凶暴な人も連れて来られるかららしい。

 

 

「あら?検査診断受けて、靭帯断裂と言われたわけじゃないんですか?でも、その動きをしてるなら切れてませんから大丈夫ですよ。」

「え?見ただけで分かるんですか?こんなに痛いのに切れてないんですか?」

「見ればわかりますよ。先輩も患者見れば一瞬でどんな障害があるかわかるでしょ?」

「た、確かに。でも、かなり痛くって、杖で歩けるようになったのはここ数日なんですよ。」

「全然大丈夫です。稽古終わったら、治しますよ。そんなのすぐに治りますから。稽古中動き観察しときます。」

「お願いします!」

 

 

 

稽古後、サポーターとテーピングを取っ払って、道場に足伸ばして座ってる先輩。

「さ!お願いします!」

「はいはい。どこが痛いんですか?」

「ここ、この辺が。」

とアキレス腱の内踝側を指差してる。

「そんなとこ、靭帯ないじゃん。」

「あ、そ、そうか!」

アキレス腱の後ろを指差してる。そこに関節はありませんがな。

靭帯は関節を包むものなのです。

 

 

「ありゃ?なんじゃ先輩!タンパク不足ですよ。これじゃ回復力が上がりませんよ。」

足の色が悪い。タンパク不足は血液の質が低下するから回復力は低下する。

「タンパク不足?まじですか?肉ですか?」

「肉?医者がそんな短絡的なことを言ってはいけませんな。タンパク=肉は発想が乏しい。できれば植物性たんぱくのほうがいいです。大豆は肌を柔らかくするから。この痛み、皮膚が硬い人がなるから。」

医師は栄養に関しては勉強しないもんね。仕方ない。

「ひ?皮膚ですか?」

「はい、おそらく間違いなく。足首をぐるぐる回してください。どこが痛いですか?」

「ここ!この角度でここが痛むんですよ。」

「あ、そこね。そこも靭帯ないじゃん(笑)。 そこはアキレス腱の後ろだから。 押さえると痛むのはどこですか?」

「押さえて・・・・・・・・・・も、痛くない。」

「は?いやいや、押さえる場所が違違いまんがな。その奥の奥ですよ。先輩。」

「奥?いやぁ~~別に押さえても・・・・。」

「ここですよここ!」

私は押さえてあげた。

「ギャ!痛っっ!!よくわかりますね?」

「私ゃプロですがな。先輩も、自分の足なのになぜ分からない?」

これ、押さえ方のコツがあるのだ。

 

 

こういう損傷の場合、真上から押さえてもさほど痛くない。真に痛いのはファシアだから、皮下組織にアプローチする押さえ方をするのだ。

えぐるように押してみると、到達する。正常なら痛くない。

 

 

「あぁ~~、ここ?こうすると確かに痛い。」

「その痛みは靭帯じゃないですよ。」

「じゃ何の痛み?3週間も。」

「皮下組織、ファシアですよ。」

「なるほど!ファシアの痛みって、これ? 靭帯かと思った。メッチャ痛いんだけど。」

「です!それが捻挫後遺症。靭帯ではないの。」

「どうすれば治るの?」

「引っ張れば。」

「引っ張る?」

「上下から深く掴んでグイグイと。」

「掴む?どうやって?全然掴めないんだけど。」

「でしょうね。皮膚癒着してるからですよ。 タンパク不足で硬くなって張り付いてるから摘まめない。逆側の足の同じ場所を掴んでみてください。」

「あ、掴める。」

「でしょ?それが正常な状態。じゃ、奥深くの深くから掴んでみてください。」

「いや、全然掴めない。パンパンで。」

「じゃ、私がしてあげましょ。痛いっすよ?」

「いいですよ。お願いします!・・・・・・・・・・痛ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

道場に響き渡る悲鳴!

「と、こう掴んでください。はい、ご自分でどうぞ!」

「痛いですねぇ。自分でするんですか?」

「もう一回私がやりますか?」

「いえ、結構です!自分でやります。・・・・・・くぅぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・・痛ててててててててててててて・・・・・。」

「引っ張り続けるとだんだん痛みは激減してくるから、痛みがかなり減ったら、足首動かして、さっきの痛みを確認してください。」

「あれ?痛くない!何でですか?」

「癒着が剥がれたからですよ。はい、もう一度完全に剝がしてください。」

「くぅぅぅぅぅぅぅぅぅ痛てててててててててててててっ。」

「はい、もう一度動かして。」

「あれ?あれ?全然痛くない!あ、こっちか?こっちが痛い!」

今度は外側が痛いと言い始めた。

「さっきと場所が違うじゃん(笑)。」

「あ?あれ?そっか。さっきのは内側のここだったですね。」

「はい、さっきの場所は治ったんですよ。じゃ次は外側のそこ引っ張って。」

「はい。・・・・・・・・・・あ!痛みが取れた・・・・・。なんで?すごいですね!」

「捻挫ってこうやって治すんですよ。じゃ次はジャンプして。」

「じゃ、ジャンプ・・・・。いやぁそれはちょっと・・・。」

「大丈夫ですよ。」

「そぉ?・・・・・・・あ!できる!あんまり痛くない。ちょっとここが。」

「じゃ、その上からこう押さえて10回背伸びしてください。」

「こうですか?・・・・・9.10!・・・・・あ!痛くない!もうジャンプできる!!」

「はい、歩いてみて。」

「はい、うぉぉぉぉぉ~~~~~歩ける!!!痛くない!!!!!痛くないですよ!!」

「でしょ、そんなのすぐ治るって言ったでしょ?」

「すごいですね~~~。大学でも習えませんよこんな治し方!!へぇ~こうやって治すんだ!!すげぇ~~~。ありがとうございます!さすが神の手!!」

 

 

 

捻挫して3週間も経っててある程度歩けてるなら、骨や筋肉や靭帯に損傷はないのです。

それは歩き方を見ればわかる。

骨が折れてれば、体重を全くかけない歩き方をする。

筋肉が損傷してれば、ある角度になると一瞬全然力が入らない歩き方をする。

靭帯が切れてれば支えがないからぎこちない不安定な歩き方をする。

しかし、靭帯損傷は足首はまずしない。

 

 

先輩の場合は、馬がこけた時に咄嗟に馬も労わって支えようと馬の首に抱き着いて着地したから、馬の体重も加算されたんでしょうね。それでかなりひどく捻じれたんでしょう。

それで腫れ上がってしまった。実は腫れあがった時に皮下組織は膨らんで外側にある皮膚に癒着する。

皮膚が柔らかくて皮下組織の膨らみと同時に伸びてくれれば癒着はしない。皮膚が硬くて伸びないから癒着する。

これが真の痛みの原因。

腫れる前に適切に治療すればファシア癒着はしないのだ。

 

 

 

また、テーピングやサポーターで締め付けるとファシア癒着範囲が広がって悪化する。捻挫して、きついテーピングをすると回復が遅れるのはそういう理由。

きつくテープすると、動くときに皮膚と皮下組織がズレないから痛みは減る。

しかし、皮膚を皮下組織に押し付けてるから癒着は激しくなる。

私は捻挫した人にテーピングすることはまずない。無駄。逆に悪化するから。

自分の手が最高のテーピング&サポーター。

 

 

 

あとは、タンパク不足だと、血の質も流れも悪くなるので、回復は遅れる。日ごろからビタミンタンパクは豊富に摂取しておくこと。

良いサプリで摂るのが一番確実。

 

 

 

皮膚が剥がれて痛みは激減しても、まだ奥に少し痛みがある場合は、スジ。

動いたときにスジにできた傷口が開くときに痛むから、傷口が開かないように上下から押さえて動かすと傷口はくっ付いたまんまになり、動いても痛みがなくなる。(伸縮補助法)

 

 

この場合は、立ったまま、アキレス腱の後ろ側を上から押し付けて背伸びをすると痛みがなくなるというから、それを10回させると痛みは激減したから、それを繰り返させると数セットで痛みは無くなる。

 

 

 

あとはこれらを再発するたびに繰り返せば、すぐに完治する。

これが捻挫の治し方です。

ヨクナルTV!にも出してますね。

どんな人に対応するか、みんなに教えるために同じような症例を何度も出しますから、それで学んでってくださいね~♪

これマスターすればあなたも神の手!です~♪

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