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ハードル選手の大腿痛の治し方。

今日、高校陸上のハードル選手が来ました。

今日の治し方はスポーツ傷害アドバイザーのみんなはよく覚えておいてね。

「ハードル飛ぶ瞬間、左足の付け根が痛いんです。」

「ほう、その痛み方は珍しいね。同級生とか先輩とかにそこ痛くなった人を見たことある?」

「いえ、ないです。」

「そうよね。俺もあまり見たことないもんね。けど、大丈夫よ。理由はもう分かってるから。」

「もう分かったんですか?」

「うん。顔見れば痛んだ理由もわかる(笑)。」

「顔で?」

「うん、回復力が低下した顔してるぜ。寝てる?」

「あ、試験勉強があったので、あまり…。」

「だろうね。睡眠不足で疲れてるところに急に走ったからだろ。キチンと寝てないときにこういう珍しい故障は起こるよ。」

「はぁ・・・・。」

 

ハードルでこういう部分を痛める選手は珍しい。

しかし考えられないことではないですね。

ハードルを跳び越すときは、常に同じ足を上げますから。

加えて睡眠不足。どこが壊れてもおかしくない状態なわけ。

 

「痛くなるのはどこ?どの瞬間?」

「股関節の横上が、太もも挙げた瞬間に。」

「ああ、そこは、大腿筋膜張筋という筋肉でね、足を斜めに上げる筋肉。そこが痛むという事は君は足を内側斜めに上げる癖があるんだな。ちょっとモモ上げしてみて。」

「こうすると痛いです。」

「ほらね。内側に上がってくるね。」

「あ、ホントですね!」とお父さん。

「内側に上がると大腿筋膜張筋が捻じれて張力がかかるから切れる力がかかることになるね。それを何度も何度も繰り返すから痛むね。けど、たんぱく質がたくさんあれば、その程度の捻じれで壊れることはないはずよ。君はプロテインとか飲んでないの?」

「ほら!お父さんが言ったろうが!陸上選手はプロテイン飲まなって!こいつは朝半分くらいしか飲まないんですよ!」

「全然足りるはずないね。成長期の選手は、異常なほどタンパク使うからな。たっぷり何度も飲んだがいいよ。特に朝と寝る前は。練習中も。」

「分かりました。」

「じゃ、痛み取るよ。まずはそこ、皮膚がくっ付いてるわ。左右比べると分かる。右側の皮膚を引っ張っても軽く伸びて痛くないでしょ?左側は、痛くて伸びないでしょ?」

「ホントだ!痛てててて。」

「はい、10数える。引っ張ったまま。」

「・・・・9.10!」

「じゃ、モモ上げしてごらん。」

「あ!痛みが半分になった!」

「な?じゃ、もう一回。」

「・・・・9,10!!」

「はいモモ上げ。」

「あ!痛くない!」

「だろ?じゃ、次寝てみて。膝曲げて力入れてみて。俺が膝を押すから押し返してみて。」

「(・・・くにゃん。)あれ?全然力入らないっす。」

「この状態で走れば、そりゃ壊れるよ。じゃ、肋骨の一番下を触ってみて。いくよ?」

「あ!!!チカラ入る!」

「な!これ、タンパク不足の人の特徴。ツボに触れてチカラが出るなんて変じゃん?」

「確かに。」

「じゃ、とりあえずはこのツボをゴリゴリ揉んでみて。」

「ゴリゴリゴリゴリゴリ・・・・。あ、入るようになった!」

「練習前にこのツボ揉んどくと良いよ。」

「はい。」

「じゃ次は、外側斜め上に足伸ばしたまんま上げて。押すよ。ほいっ!」

「(・・・くにゃん。)」

「こりゃまた全く入らんな。このツボは太ももの横全部。ゴリゴリしてごらん。」

「(・・・・ゴリゴリゴリゴリ・・・・)」

「はいどうかな?ほら!全違うじゃん。」

「あ!!メッチャ力入る!」

「な。かなり栄養不足だな。そこもいつも揉んどくと良いよ。じゃ、立って。モモ上げ。」

「(・・・・・・・)上げた時、ちょっと、ここがまだ。」

「じゃ、そこは、ポッケに手入れて下から痛い部分の肉全体を持ち上げたままモモ上げしてごらん。」

「あ?全然痛くない!!!」

「はい、それをしばらく続けてみたら、手を離してモモ上げ。」

「あ!痛くないです!!」

「よし!それ続けたらすぐ治るからね~。終了!」

 

引っ張って痛みが減るなら皮膚が原因。第一原因。

次、芯が残ってるならスジが原因。第二原因。

スジが切れかけてるから、傷が入って動かすと痛い。

手で傷が開かないように上手に押さえて痛みが激減するなら、それを続ければ傷口はくっ付いて閉じて、すぐに完治する。

 

「栄養摂れて回復力上がるまでは、すぐに再発するからね。その度にこれをやるとすぐに痛みは無くなるから。忘れないでやってな。」

「はい!ありがとうございました~♪」

ハードルで起こした大腿痛はこうして治しますから、スポーツ傷害アドバイザーのみんなはしっかりと覚えててね。

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